2017年05月11日

ラシーダ姫の贈り物

女の子に人気、プレンセス・シリーズのお話の中から、ラシーダ姫のお話を、尊敬するシスターが訳してくださいました!
丁寧な解説もつけてくださっています。
ジャザーハッラーフハイラン!
絵本をお持ちの方は、ぜひご活用ください♪
(注:原作からあえて内容を変えてある部分があります。)

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P3
ビスミッラーヒッラフマーニッラヒーム(びすみっらーひっらふまーにっらひーむ)
バラ(ばら)の花々(はなばな)が咲き始める(さきはじめる)頃(ころ)、イスラーム(いすらーむ)の国(くに)のバラカ(ばらか)宮殿(きゅうでん)では、かわいらしい女(おんな)の赤ちゃん(あかちゃん)が産まれました(うまれました)。
アッラー(あっらー)の99の美名(びめい)を愛して(あいして)いた王様(おうさま)とお妃(おきさき)様(さま)は、その中(なか)でも一番(いちばん)好き(すき)なお名前(おなまえ)「ラシード(らしーど)(善く(よく)導かれる(みちびかれる)御方(お))」から、その女(おんな)の子(こ)に、プリンセス(ぷりんせす)・ラシーダ(らしーだ)という名前(なまえ)をつけました。

P4
プリンセス(ぷりんせす)・ラシーダ(らしーだ)は、本(ほん)を読む(よむ)のが大好き(だいすき)な、とても頭(あたま)のいい女(おんな)の子(こ)に育ちました(そだちました)。王様(おうさま)とお妃(おきさき)様(さま)は、プリンセス(ぷりんせす)・ラシーダ(らしーだ)のことをとてもかわいがっていました。
しかし、プリンセス(ぷりんせす)・ラシーダ(らしーだ)には悩み(なやみ)がありました。それは、お兄さん(おにいさん)のハキーム(はきーむ)王子(おうじ)のことです。ハキーム(はきーむ)王子(おうじ)は、両親(りょうしん)が妹(いもうと)のプリンセス(ぷりんせす)・ラシーダ(らしーだ)ばかりかわいがるのでやきもちをやいて、プリンセス(ぷりんせす)・ラシーダ(らしーだ)にいつもひどい意地悪(いじわる)をしていたのです。
「ああ、またお兄(おにい)ちゃんが、お父様やお母様に嘘(うそ)をついたのね!私(わたし)が、宮殿(きゅうでん)の物(もの)を盗んだ(ぬすんだ)なんて!!なんてひどい嘘(うそ)!そんなことするわけがないのに。お兄(おにい)ちゃんは私(わたし)にいつも意地悪(いじわる)ばかり。あんなお兄(おにい)ちゃん、いなくなればいいのに。」
プリンセス(ぷりんせす)・ラシーダ(らしーだ)は、ひとり悲しみ(かなしみ)に暮れました(くれました)。

P7
今晩(こんばん)は、ハキーム(はきーむ)王子(おうじ)が王様(おうさま)から王子(おうじ)としての大事(だいじ)な仕事(しごと)を任せられる(まかせられる)即位式(そくいしき)のパーティ(ぱーてぃ)です。みんな、ハキーム(はきーむ)王子(おうじ)へのプレゼント(ぷれぜんと)を用意(ようい)するのに夢中(むちゅう)でしたが、プリンセス(ぷりんせす)・ラシーダ(らしーだ)は、友達(ともだち)のファーティマ(ふぁーてぃま)に言いました(いいました)。

「ねぇ、ファーティマ(ふぁーてぃま)、今晩(こんばん)のパーティ(ぱーてぃ)、、、、私(わたし)、どうしても出たく(でたく)ないの。あんな意地悪(いじわる)なことをするお兄(おにい)ちゃんのパーティ(ぱーてぃ)に出なく(でなく)たって、当然(とうぜん)でしょ。私(わたし)、絶対(ぜったい)お兄(おにい)ちゃんを許す(ゆるす)ことなんてできないんだから!」
ファーティマ(ふぁーてぃま)は言いました(いいました)。
「そうね、、、でも、アッラー(あっらー)にお尋ね(おたずね)してみるのが一番(いちばん)いいと思う(おもう)わ。イスティハーラ(いすてぃはーら)の礼拝(れいはい)※をしてみたら?」

※イスティハーラ(いすてぃはーら)の礼拝(れいはい):何(なに)かを決断(けつだん)・選択(せんたく)する際(さい)に、アッラー(あっらー)に最善(さいぜん)のものをお願い(おねがい)するための礼拝(れいはい)。2(2)ラカート(らかーと)の任意(にんい)の礼拝(れいはい)をして、決まった(きまった)ドゥアー(どぅあー)を唱える(となえる)。『ム(む)スリム(すりむ)の砦(とりで)』p68参照(さんしょう)

P8
プリンセス(ぷりんせす)・ラシーダ(らしーだ)は、部屋(へや)に戻る(もどる)と、ファーティマ(ふぁーてぃま)のアドバイス(あどばいす)通り(どおり)、ハキーム(はきーむ)王子(おうじ)のパーティ(ぱーてぃ)に出ない(でない)ことについて、アッラー(あっらー)にイスティハーラ(いすてぃはーら)の礼拝(れいはい)をしました。
「アッラー(あっらー)、どうかそれが善い(いい)ことならば簡単(かんたん)にしてください。悪い(わるい)ことならば、遠ざけて(とおざけて)ください。」

プリンセス(ぷりんせす)・ラシーダ(らしーだ)がドゥアー(どぅあー)を言い終わった(いいおわった)途端(とたん)、ベランダ(べらんだ)に、いつもの小鳥(ことり)がやって来て(きて)、必死(ひっし)に大きな(おおきな)鳴き声(なきごえ)で鳴き出しました(なきだしました)。
「あら、今日(きょう)はなんだか様子(ようす)が変(へん)だわ。すごく必死(ひっし)に鳴いて(ないて)、私(わたし)に何(なに)かを知らせよう(しらせよう)としているみたい。。。もしかしたら、アッラー(あっらー)からの知らせ(しらせ)かもしれないわ。小鳥(ことり)の後(あと)に、ついて行って(いって)みましょう。」

P11
プリンセス(ぷりんせす)・ラシーダ(らしーだ)が、小鳥(ことり)の後(あと)について行く(いく)と、夜(よ)がすっかり暮れて(くれて)しまいました。暗闇(くらやみ)の中(なか)で、小鳥(ことり)がひとつの枝(えだ)に止まるのが見えました(みえました)。そして、その下(した)には、覆面(ふくめん)をした二人(ふたり)の男(おとこ)が、声(こえ)を潜めて(ひそめて)話し合って(はなしあって)いました。
「おい、今晩(こんばん)の王子(おうじ)のパーティ(ぱーてぃ)で、必ず(かならず)王子(おうじ)を仕留める(しとめる)のだぞ。」
「もちろん、準備(じゅんび)は万端(ばんたん)だ。鉄(てつ)の矢(や)で、王子(おうじ)の胸(むね)を打ちぬいて(うちぬいて)やるさ。」
「王子(おうじ)に王位(おうい)を継承(けいしょう)させるわけにはいかない。絶対(ぜったい)にしくじることは許されない(ゆるされない)ぞ。」
プリンセス(ぷりんせす)・ラシーダ(らしーだ)は、震えながら(ふるえながら)その場(ば)を動く(うごく)ことができませんでした。
「お兄(おにい)ちゃんが今晩(こんばん)、殺されちゃう(ころされちゃう)・・・どうしよう・・意地悪(いじわる)なお兄(おにい)ちゃんなんて、いない方(ほう)がいいって思って(おもって)いたけど、、、
いいえ、やっぱり、私(わたし)はアッラー(あっらー)が喜ぶ(よろこぶ)ことをしたい!お兄(おにい)ちゃんを助けなきゃ(たすけなきゃ)!」

P12
プリンセス(ぷりんせす)・ラシーダ(らしーだ)は、良い(よい)考え(かんがえ)を思いつきました(おもいつきました)。鉄(てつ)の矢(や)に負けない(まけない)大きな(おおきな)磁石(じしゃく)のペンダント(ぺんだんと)を作って(つくって)、王子(おうじ)にプレゼント(ぷれぜんと)することにしたのです。
「アッラー(あっらー)は、クルアーン(くるあーん)で、悪い(わるい)ことをされたら、良い(いい)ことで返す(かえす)ように、と教えて(おしえて)くださったわ※。だから、このペンダント(ぺんだんと)をお兄(おにい)ちゃんにあげよう、インシャーアッラー(いんしゃーあっらー)。」

プリンセス(ぷりんせす)・ラシーダ(らしーだ)は、お祈り(おいのり)の後(あと)、必死(ひっし)にアッラー(あっらー)にドゥアー(どぅあー)しました。
「アッラー(あっらー)、どうか、このペンダント(ぺんだんと)でお兄(おにい)ちゃんをお守(おまもり)ください。アッラー(あっらー)、私(わたし)はあなたのことが大好き(だいすき)です。だから、これまでお兄(おにい)ちゃんがした意地悪(いじわる)を私(わたし)は全部(ぜんぶ)許しました(ゆるしました)。どうかお兄(おにい)ちゃんを助けて(たすけて)あげてください!!」
プリンセス(ぷりんせす)・ラシーダ(らしーだ)の目(め)から涙(なみだ)がこぼれ落ちました(おちました)。

※クルアーン(くるあーん) フッスィラ(ふっすぃら)章(しょう)41-34【善(ぜん)と悪(あく)とは同じ(おなじ)ではない。(人(ひと)が悪(あく)をしかけても)一層(いっそう)善行(ぜんこう)で悪(あく)を追い払え(おいはらえ)。そうすれば、互い(たがい)の間(あいだ)に敵意(てきい)ある者(もの)でも、親しい(したしい)友(とも)のようになる。】

P15
パーティ(ぱーてぃ)が始まる(はじまる)とすぐに、プリンセス(ぷりんせす)・ラシーダ(らしーだ)は、ハキーム(はきーむ)王子(おうじ)に大きな(おおきな)磁石(じしゃく)のペンダント(ぺんだんと)をプレゼント(ぷれぜんと)しました。
人々(ひとびと)は、真っ黒(まっくろ)な重たい(おもたい)ペンダント(ぺんだんと)を見て(みて)、ひそひそと話し(はなし)をしました。
「見て(みて)見て(みて)!プリンセス(ぷりんせす)・ラシーダ(らしーだ)ったら、よっぽどハキーム(はきーむ)王子(おうじ)のことが嫌い(きらい)なのね。大事(だいじ)なパーティ(ぱーてぃ)で、あんな醜い(みにくい)ペンダント(ぺんだんと)をさせて王子(おうじ)に恥(はじ)をかかせるなんて、なんてひどい妹(いもうと)なの!」
「ほんと!王子(おうじ)がかわいそう!あんな重い(おもい)ペンダント(ぺんだんと)、首(くび)が折れちゃう(おれちゃう)わ。やっぱりプリンセス(ぷりんせす)・ラシーダ(らしーだ)は意地悪(いじわる)で性格(せいかく)が悪い(わるい)わね。」
プリンセス(ぷりんせす)・ラシーダ(らしーだ)は、みんなの声(こえ)が聞こえて(きこえて)いました。
「アッラー(あっらー)は本当(ほんとう)のことを知って(しって)いるから大丈夫(だいじょうぶ)」プリンセス(ぷりんせす)・ラシーダ(らしーだ)は、自分(じぶん)に言い聞かせる(いいきかせる)と、王子(おうじ)に向かって(むかって)笑顔(えがお)を作りました(つくりました)。
しかし、ハキーム(はきーむ)王子(おうじ)も、人々(ひとびと)の声(こえ)を聞いて(きいて)いました。
「やっぱりプリンセス(ぷりんせす)・ラシーダ(らしーだ)は、私(わたし)のことが嫌い(きらい)なんだ。こんなひどいプレゼントをくれるなんて、、、」
するとその時(とき)です。

P17
「王子(おうじ)の命(いのち)は、もらったぞ!」
弓矢(ゆみや)を持った(もった)男(おとこ)が、ハキーム(はきーむ)王子(おうじ)の前(まえ)に躍り出る(おどりでる)と、王子(おうじ)に向かって(むかって)弓(ゆみ)を放ちました(はなちました)。

シューーーーッ(しゅーーーーっ)!!!弓矢(ゆみや)がまっすぐに王子(おうじ)の胸(むね)をめがけて飛んで(とんで)来ました(きました)。

一瞬(いっしゅん)の出来事(できごと)に、誰(だれ)もその場(ば)を動く(うごく)ことができません。

P19
その時(とき)、思い(おもい)もかけないことが起こりました(おこりました)。

「カキーン(かきーん)!!」

鉄(てつ)の矢(や)が、プリンセス(ぷりんせす)・ラシーダ(らしーだ)のあげた大きな(おおきな)磁石(じしゃく)のペンダント(ぺんだんと)に吸い寄せられて(すいよせられて)、ペンダント(ぺんだんと)の真ん中(まんなか)に命中(めいちゅう)したのです。

アルハムドゥリッラー(ある)、ハキーム(はきーむ)王子(おうじ)は、一(いち)命(めい)をとりとめました。

P20
すぐに警備員(けいびいん)が、男(おとこ)を捕まえました(つかまえました)。
「くそっ!あんなペンダント(ぺんだんと)さえなければ、矢(や)は命中(めいちゅう)していたのに!!」男(おとこ)は悔しそう(くやしそう)に叫びました(さけびました)。
人々(ひとびと)は、プリンセス(ぷりんせす)・ラシーダ(らしーだ)のプレゼント(ぷれぜんと)を悪く(わるく)言った(いった)ことを後悔(こうかい)しました。

「アルハムドゥリッラー(ある)、プリンセス(ぷりんせす)・ラシーダ(らしーだ)のペンダント(ぺんだんと)が王子(おうじ)の命(いのち)を救った(すくった)わ。アスタグフィルッラー(あすたぐふぃるっらー)。アッラー(あっらー)ごめんなさい。プリンセス(ぷりんせす)・ラシーダ(らしーだ)になんてひどいことを言って(いって)しまったのかしら。本当(ほんとう)に私たち(わたしたち)が間違って(まちがって)いたわ。」

ハキーム(はきーむ)王子(おうじ)もプリンセス(ぷりんせす)・ラシーダ(らしーだ)にあやまりました。

P22
「プリンセス(ぷりんせす)・ラシーダ(らしーだ)、本当(ほんとう)に今(いま)まで私(わたし)が間違って(まちがって)いました。どうか私(わたし)の今(いま)までの悪い(わるい)行い(おこない)を許して(ゆるして)おくれ。プリンセス(ぷりんせす)・ラシーダ(らしーだ)、私(わたし)の命(いのち)を救って(すくって)くれて、本当(ほんとう)にありがとう。お前(おまえ)は、世界(せかい)で一番(いちばん)すばらしい妹(いもうと)だ。」

プリンセス(ぷりんせす)・ラシーダ(らしーだ)は、ハキーム(はきーむ)王子(おうじ)のことをもうとっくに許して(ゆるして)いました。
「お兄(おにい)ちゃん、もういいのよ。アルハムドゥリッラー(あるはむどぅりっらー)、アッラー(あっらー)がお兄(おにい)ちゃんの命(いのち)を救って(すくって)くれたことに感謝(かんしゃ)します。アッラー(あっらー)がクルアーン(くるあーん)で教えて(おしえて)くださったことは本当(ほんとう)だったわ。これからは、世界(せかい)で一番(いちばん)仲(なか)のいい兄弟(きょうだい)になれそうね。」
二人(ふたり)は初めて(はじめて)心(こころ)の底(そこ)から笑い合いました(わらいあいました)。

バラカ(ばらか)宮殿(きゅうでん)に、二人(ふたり)の笑い声(わらいごえ)が響き(ひびき)、国中(くにじゅう)の人々(ひとびと)は、二人(ふたり)の仲直り(なかなおり)を祝福(しゅくふく)してみんなで喜び合いました(よろこびあいました)。

PDF版ダウンロード→プリンセスラシーダ.pdf

ヌーラ姫と空のモンスター

女の子に人気、プレンセス・シリーズのお話を、尊敬するシスターが訳してくださいました!
お話の後に、クイズもつけてくださっています。
ジャザーハッラーフハイラン!
絵本をお持ちの方は、ぜひご活用ください♪
(注:原作からあえて内容を変えてある部分があります。)

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P3
ビスミッラーヒッラフマーニッラヒーム
ある美しい(うつくしい)春(はる)の朝(あさ)、おひさまがキラキラ(きらきら)と降り注ぐ(ふりそそぐ)中(なか)、イスラーム(いすらーむ)の国(くに)のアズハル(あずはる)宮殿(きゅうでん)に、かわいい女(おんな)の子(こ)が産まれました(うまれました)。
アッラー(あっらー)の99の美名(びめい)を愛して(あいして)いた王様(おうさま)とお妃(おきさき)様(さま)は、その中(なか)でも一番(いちばん)好き(すき)なお名前(おなまえ)「アン(あん)・ヌール(ぬーる)(光(ひかり))」から、その女(おんな)の子(こ)をヌーラ(ぬーら)という名前(なまえ)にしました。

P4
プリンセス(ぷりんせす)・ヌーラ(ぬーら)は、自然(しぜん)に囲まれて(かこまれて)、植物(しょくぶつ)や動物(どうぶつ)が大(だい)好き(すき)な心(こころ)優しい(やさしい)お姫(おひめ)様(さま)に育ちました(そだちました)。
プリンセス・ヌーラは、いつもお庭(おにわ)のかわいい小鳥(ことり)たちやきれいな花(はな)を見て(みて)、色々(いろいろ)なものを美しく(うつくしく)お創り(おつくり)になったアッラー(あっらー)はすごいわ!と思い(おもい)、「スブハーナッラー(すぶはーなっらー)」(アッラー(あっらー)にたたえあれ)と言って(いって)いました。

P7
ある夜(よる)、プリンセス・ヌーラは、お城(おしろ)の中(なか)に迷い込んで(まよいこんで)きた蛍(ほたる)を見つけました(みつけました)。
「まぁ、きれいな蛍(ほたる)。でもどうしてこんなお城(おしろ)の中(なか)に入って(はいって)きたのかしら。」
プリンセス・ヌーラはそっと蛍(ほたる)を手(て)に取りました(とりました)。
「きっと家族(かぞく)とはぐれて、迷子(まいご)になってお城(おしろ)の中(なか)に入って(はいって)しまったんだわ。かわいそうに。この子(こ)を家族(かぞく)のところに返(かえ)してあげましょう。」

P7
プリンセス・ヌーラは、お城(おしろ)を出る(でる)前(まえ)に、アッラー(あっらー)が守って(まもって)くれるように、ドゥアー(どぅあー)を言う(いう)のを忘れません(わすれません)でした。

「“ビスミッラー(びすみっらー)。タワッカルト(たわっかると)・アラッラー(あらっらー)。
ワ(わ)・ラー(らー)・ハウラ(はうら)・ワ(わ)・ラー(らー)・クウワタ(くうわた)・イッラービッラー(いっらーびっらー)」
(私(わたし)はアッラー(あっらー)の御名(みな)と共(とも)に始め(はじめ)、アッラー(あっらー)にのみ すべてを ゆだねます。
アッラー(あっらー)のほかに、どんな権威(けんい)も威力(いりょく)もありません)

なぜなら、預言者(よげんしゃ)ムハンマド(むはんまど)さま(サッラッラーフ(さっらっらーふ) アライヒ(あらいひ) ワサッラマ(わさっらま))は、このドゥアー(どぅあー)を言った(いった)人(ひと)には、
「あなたのことは引き受けられ(ひきうけられ)、あなたは(悪(あく)から)守られ(まもられ)、シャイターン(しゃいたーん)は遠ざかります(とおざかります)。」と言われる(いわれる)と、教えて(おしえて)くれたからです。

P11
あたりはもう真っ暗(まっくら)になっていました。でもプリンセス・ヌーラは、ドゥアーのおかげで、何(なに)も怖く(こわく)ありませんでした。アッラー(あっらー)が一緒(いっしょ)にいると、心(こころ)がとても強く(つよく)なるからです。

プリンセス・ヌーラは、森(もり)の中(なか)に入る(はいる)と、蛍(ほたる)をそっとはなして森(もり)に返して(かえして)あげました。
「もう迷子(まいご)にならないように気(き)を付けて(つけて)ね。ワッサラーム(わっさらーむ) アライクム(あらいくむ)(あなたの上(うえ)に 平安(へいあん)がありますように)」

P13
プリンセス・ヌーラがお城(おしろ)に帰る(かえる)道(みち)を歩いて(あるいて)いると、突然(とつぜん)、2人(2り)の泥棒(どろぼう)がプリンセス・ヌーラの前(まえ)に立ちはだかりました(たちはだかりました)。
「きゃあ、たすけて!だれか!」プリンセス・ヌーラは思わず(おもわず)叫びました(さけびました)。
「誰(だれ)がお前(おまえ)の声(こえ)を聴くん(きくん)だい?こんな暗闇(くらやみ)の森(もり)の中(なか)で。誰(だれ)もいやしないさ。」
泥棒(どろぼう)は意地悪そう(いじわるそう)に笑いました(わらいました)。
プリンセス・ヌーラは、すぐにアッラー(らー)にドゥアー(どぅあー)しました。
「アッラー(あっらー)、どうか助けて(たすけて)ください!」

P15
すると、空(そら)に光(ひかり)がたくさん集まり(あつまり)、見る見るうち(みるみるうち)に大きく(おおきく)なると、二人(ふたり)の泥棒(どろぼう)に襲い掛かりました(おそいかかりました)。

「ぎゃあーー!!助けて(たすけて)くれ==!おばけだぁ!!」

泥棒(どろぼう)たちは、大きな(おおきな)声(こえ)で叫ぶ(さけぶ)と、一目散に(いちもくさんに)逃げて(にげて)いきました。

P17
プリンセス・ヌーラもびっくりして逃げよう(にげよう)とすると、その光(ひかり)が笑顔(えがお)になりました。
「スブハーナッラー(すぶはーなっらー)」(アッラー(あっらー)にたたえあれ)
プリンセス・ヌーラは、アッラー(あっらー)のお力(おちから)に感動(かんどう)して言いました(いいました)。

P19
一つ(ひとつ)の光(ひかり)がプリンセス・ヌーラの手(て)に近づいて(ちかづいて)きました。よく見る(みる)と、先ほど(さきほど)の蛍(ほたる)です。お化け(おばけ)のように見えた(みえた)のは、蛍(ほたる)たちの光(ひかり)でした。
「まぁ、ふたりの泥棒(どろぼう)を退治(たいじ)してくれたのが、こんなに小さな(ちいさな)蛍(ほたる)だなんて!」

P21
「アルハムドゥリッラー。(すべての賛美(さんび)と感謝(かんしゃ)はアッラーにあります)
アッラー、私(わたし)を助けて(たすけて)くださって、本当(ほんとう)にありがとうございます。」
プリンセス・ヌーラは、アッラー(あっらー)のお優しさ(やさしさ)に感激(かんげき)して、喜び(よろこび)で胸(むね)がいっぱいになりました。
「アッラーは、いつも私(わたし)を助けて(たすけて)くださるわ。なんてお優(おやさ)しいのかしら。アルハムドゥリッラー(あるはむどぅりっらー)。」

P22
お城(おしろ)に戻る(もどる)まで、蛍(ほたる)たちはプリンセス・ヌーラの周り(まわり)を照らして(てらして)いました。蛍(ほたる)の光(ひかり)に包まれて(つつまれて)プリンセス・ヌーラは一層(いっそう)美しく(うつくしく)見えました(みえました)。
アッラー(あっらー)は、迷子(まいご)の蛍(ほたる)にやさしくしたプリンセス・ヌーラをこうして助けて(たすけて)くださいました。周り(まわり)の人(ひと)にやさしくすると、アッラー(あっらー)は、その人(ひと)にやさしくしてくださるからです。
プリンセス・ヌーラは、どんな時(とき)もアッラー(あっらー)と一緒(いっしょ)にいるので、いつも心(こころ)がやすらかでした。

ムハンマドさま(サッラッラーフ アライヒ ワサッラマ)のハディース
「 慈悲(じひ)深い(ぶかい)者(もの)達(たち)は、最も(もっとも)慈悲(じひ)深き(ふかき)お方(おかた)が、慈悲(じひ)をかけてくださいます。
 地上(ちじょう)にいる者(もの)たちに 慈悲(じひ)をかけなさい。
 天上(てんじょう)のお方(おかた)があなた方(がた)に慈悲(じひ)をかけてくださいます。 」

クイズ(くいず):
1. プリンセス・ヌーラの「ヌーラ(ぬーら)」というのは、どんな意味(いみ)ですか?
2. プリンセス・ヌーラが蛍(ほたる)を森(もり)に返そう(かえそう)と外(そと)に出る(でる)時(とき)、何(なん)と言いましたか?
3. プリンセス・ヌーラは、夜(よる)に森(もり)の中(なか)を歩いて(あるいて)いても怖く(こわく)ありませんでした。どうしてですか?
4. 泥棒(どろぼう)が来た(きた)時(とき)、プリンセス・ヌーラはどうしましたか?
5. アッラーは、どういう人(ひと)にやさしくしてくれますか?

PDF版→プリンセスヌーラとモンスター.pdf

2013年11月22日

ポケットにピザ 

久々の更新になってしまいましたが、絵本の日本語訳を紹介したいと思います。
今回紹介するのは、こちら。

pizzainhispocket.jpg

いつも食べてばかりいた男の子のお話です。
男の子は食べすぎて、おなかを壊してしまいます。
ユーモアのある、小さなお子様でも楽しめるお話です。
食べ物に対して、アッラーに感謝することと、ほかの人とシェアすることの大切さを教えてくれる絵本です。

ワード・ファイルはこちら→ポケットにピザ.docx

ポケットにピザ


(P3)
あなたは、いつも、たべて、たべて、たべてばかりいた 
おとこのこの おはなしを きいたことがありますか?

そのこは、あさはやくたべて、よるおそくにもたべていました。

(p5)
だけど、そのこは、じぶんのたべるおいしいたべもののことを、
アッラーにかんしゃしていませんでした。
そのうえ、たべすぎて、びょうきにもなってしまいました!
おとこのこは、そのことで、すごくかなしくなりました。

(p7)
そのこは、ハンブルグで、とてもおいしそうだとおもったハンバーガーをたべました。
そして、スマトラで、とくせいスパイスであじつけされた、あつあつのサモサをたべました。

(p9)
ティフアナでは、スペインでてにいれたソースをつけたタコスをたべました。
そして、バーレーンで、ものとこうかんしてもらった、やきたてバクラバをボールいっぱいたべました。

(p10)
そのこは、カイロでつくるギロスはいちばんだといい、
イエメンのレモネードは、さいこうのごちそうだといいました。

(p12)
だけど、トルコのしちめんちょうは、もうちょっとしおがあってもいいな。
もし、マルタをおとずれることがあったら、チョコレート・モルトをぜったい、ためさないとね!

(p15)
そのこは、ポケットにピザをいれて、シャツにはケチャップがついていて、
そのうえ、デザートをたべそびれないようにと、アイスクリーム・サンデーをかっていました。

(p17)
バハマのうみべでは、やまもりのキャンディーをたべたあと、
おひるごはんにまにあうように、といそいでおうちにむかいました。

(p18)
そして、あるひ、おなかをぎゅっとおさえているちいさなおんなのこにあいました。
おとこのこは、ちかよって、どうしたの、とききました。

(p19)
おんなのこは、いいました。
ずっとながいあいだ、たべていなくて、とってもおなかがすいているの。
そこで、おとこのこはきづきました。
じぶんのたべかたは、とっても、とってもまちがっていたと。

(p20)
おとこのこは、じぶんのおなかをみおろすと、いたみをかんじはじめました。
たべものをたべすぎたせいでのいたみ、だけど、なきごとはいいません。
おとこのこは、おんなのこにたべものをあげ、おんなのこのかぞくもいっしょにたべました。
そして、みんなでアッラーにかんしゃしました。

(p22)
ここで、みんなでまなびましょう。ただしいことをするようにしましょう。
おとうさん、おかあさんがくれるたべもの、もんくや、けんかなしにたべましょう。
いつでも、おいしいたべもののこと、アッラーにかんしゃしましょう。
そして、じぶんのたべものをみんなとわけましょう。わけないのは、しつれいです。

(p23)
かんしゃすることは、とってもすばらしいこと。
じぶんのおさらにもられたやさいをきちんとたべましょう。

そして、いつもたべて、たべて、たべてばかりいたおとこのこのようにならないようにしましょうね。

YouTubeにこの絵本の歌があるのを教えていただきました!
こちらから見られます。