2020年06月27日

アジーザ姫と紫の蘭

アジーザ姫と紫の欄の話を、尊敬するシスターが訳してくださいましたのでシェアします。(ジャザーハッラーフ ハイラン!)
絵本をお持ちの方は、ぜひご活用ください。

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(注:原作からあえてストーリーを変えてある部分があります。)

慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において

プリンセス・アズィーザと紫のランの花


2.
冬のある日、ザハラ城では、ふわふわの髪をした、とってもかわいい女の子の赤ちゃんが産まれました。
王様と女王様は、アッラーの99の美名が大好きで、その中でも特に、アル=アズィーズ(強いお方)と言うお名前が好きだったので、可愛い赤ちゃんに、「プリンセス・アズィーザ」という名前をつけました。

4,5.
プリンセス・アズィーザは、とてもきれいなお姫様になりました。馬に乗るのがとても上手で、よくお城の外にも出かけました。でも、お出かけする時には、いつもヒジャーブをして、美しい髪の毛を誰にも見られないように、守っていました。プリンセス・アズィーザはこう言っていました。
「アッラーは、女の子はヒジャーブをするように、と教えてくださったから、ヒジャーブをしていれば、アッラーが守ってくれるから、とっても安心なの。」

6,7.
ある日、プリンセス・アズィーザのお母様の女王様が病気になりました。お医者様は言いました。「女王様のご病気はとても難しい病気です。たった一つ、治す薬があるのですが、それは手に入れることが難しい薬です。」
プリンセス・アズィーザは、お医者様に尋ねました。
「そのたった一つの薬は、どこにあるの?」
「プリンセス・アズィーザ、それはとても遠くの北の森にある、大変珍しい紫色のランの花から作る薬です。その紫色のランが手に入れば、私が薬を作ることができるのですが、だれも見つけることができないのです。」

8,9
プリンセス・アズィーザは、お父さんの王様に言いました。
「お父様、私に、紫色のランの花を探しに行かせてください。お母様のために、できることをしたいんです。」
「プリンセス・アズィーザ。紫色のランの花は、遠い北の森にしかない、そんなところまで一人で行くのはとても心配だ。どうしても行くと言うのなら、アッラーにドゥアーをしてから行くといい。でも、十分に気を付けて行くんだよ。プリンセス・アズィーザ、強い子よ、アッラーがあなたをお守くださいますように。」
プリンセス・アズィーザは、アッラーにドゥアーをして言いました。「ビスミッラー タワッカルトゥアラッラーヒ ワラーハウラ ワラー クウワタ イッラービッラー(アッラーのお名前において。私は、アッラーにお任せしました。アッラー以外にどんなお力も強さもありません。)」ドゥアーをすると、プリンセス・アズィーザの心は、とても安心して、心配も消えました。

10.11.
プリンセス・アズィーザが紫色のランの花を探して、北の森を歩きまわっていると、道に迷ってしまいました。すると突然、白いおひげのおじいさんが、目の前に現れました。プリンセス・アズィーザは、おじいさんに尋ねました。
「紫色のランの花の場所を教えてもらえませんか?」
おじいさんは言いました。「もちろんだとも、お嬢さん。でも、それはとても危険な崖の上にある、大丈夫かい?」
プリンセス・アズィーザは、力強く言いました。「はい、アッラーがお守りくださるから、きっと大丈夫です、インシャーアッラー。」

14.15
おじいさんに道を教えもらったプリンセス・アズィーザは、ついに、崖の上に、紫色のランの花を見つけました。とても高い崖の一番上です。プリンセス・アズィーザは、「ビスミッラー」と言うと、注意深く、険しい崖を登り始めました。半分ほど登った時です、「あっ!!!」足をかけた岩が崩れて下に転がり落ちました。手で岩をつかみ、なんとか踏みとどまると、プリンセス・アズィーザは、心の中でアッラーに祈りました。「アッラー、どうかお母様の病気を治すために、私を紫色のランの花に辿り着かせてください!私はお母様のために、どうしてもあ花を持って帰りたいんです!」するとその時です。プリンセス・アズィーザのヒジャーブが、風に舞い上がりました。

16.17
ヒジャーブと一緒に、プリンセス・アズィーザの体はふわっと持ち上げられると、プリンセス・アズィーザは、崖の上にふわりと降り立ちました。まるで天使が運んでくれたみたいに。
「スブハーナッラー、ヒジャーブのおかげで助かったわ。アルハムドゥリッラー、アッラー、本当にありがとうございます。」
プリンセス・アズィーザは、紫色のランの花を手に取ると、アッラーにお礼を言いました。
「アッラー、いつも私のドゥアーを聞いてくださってありがとうございます、アルハムドゥリッラー。早くお城に戻って、お医者様に薬を作ってもらわないと。アッラー、どうか私が無事に帰れるように、助けてください。」ドゥアーをすると、プリンセス・アズィーザは、元来た道を迷わずにお城に戻ることができました。

18.19
お城に着くと、プリンセス・アズィーザは、紫色のランの花をお医者様に渡しました。「マーシャーアッラー、プリンセス・アズィーザ、よく見つけましたね。本当にありがとうございます。これで、すぐに薬を作ります、インシャーアッラー。」お医者様は、急いで薬を作ると、女王様に飲ませました。女王様は、すぐにすっかり元気になりました。

20.21
「私のかわいいプリンセス・アズィーザ、私のために、危険な崖から紫色のランの花を取って来てくれて、本当にありがとう。ジャザーキッラーフハイラー✨アッラーが、あなたに善いご褒美をくださいますように。」
「お母様のためなら、私なんだってするわ。だって、お母様のことが大好きなんですもの。アルハムドゥリッラー、アッラー、お母様を治してくれて本当にありがとうございます。」プリンセス・アズィーザはにっこり微笑みました。

22.23
プリンセス・アズィーザが、女王様のために遠い北の森から紫色のランの花を取って来た話は、すぐに町中に広まりました。町の人達は、母親思いで、親孝行なプリンセス・アズィーザのことを、とっても誇りに思いました。町中の子どもたちは、プリンセス・アズィーザを見本にして、自分のお母さんを大事にするようになりました。

クイズ:
1. プリンセス・アズィーザは、紫色のランの花を取りに行きましたが、とても高い崖の上にあったので、足を滑らせて、落ちてしまいました。
2. プリンセス・アズィーザは、アッラーにドゥアーをしたら、ヒジャーブが風に舞って、崖の上にすぐに着くことができました。
3. 紫色のランの花で薬を作ると、女王様はすぐに治りました。

プリンセスアズィーザと紫のランの花.pdf
posted by An Noor at 18:59| Comment(0) | 幼児〜低学年向けストーリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月20日

カリーマ姫と巨大なワシ

続けて、プリンセス・シリーズから日本語訳の紹介です。
こちらは、カリーマ姫と巨大なワシのお話です。

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絵本をお持ちの方は、ぜひご活用ください。
(注:以前、原作からあえてストーリーを変えてある部分があります。)


慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において

プリンセス・カリーマと大きなわし


P2
サキーナ城の中で、美しい女の赤ちゃんが産まれました。王様とお妃さまは、アッラーの99の美名をとても愛しておられました。その中でも特に、日本語で、優しい、寛大な(心が広い)という意味の「アル=カリーム」というお名前がとっても好きだったので、赤ちゃんに、「プリンセス・カリーマ」という名前をつけました。

P4 プリンセス・カリーマは、お城の中でとってもかわいく優しい女の子に育ちました。だれか困っている人を見ると、すぐに助けてあげました。
毎朝、プリンセス・カリーマは、お城のお庭にやって来る可愛い小鳥たちに、エサをあげるのが大好きでした。

P6 ある日、王国の一番遠い町で大きな地震が起こり、たくさんの人が困っているというニュースが入って来ました。プリンセス・カリーマは、お父さんの王様のところに急いで行くと言いました。
「お父様、私、地震があった町に今すぐ行って、みんなを助けたいの、お願い行かせてください。」
王様は言いました。
「私の大切なプリンセス・カリーマ、行って助けてきなさい。でも地震のあった町はとても遠い。じゅうぶんに気を付けて行くんだよ。」

P8 プリンセス・カリーマは何人かの家来を連れて、朝早くすぐに出発しました。遠い町までの道はとてもけわしく、危ない道でしたが、プリンセス・カリーマは、あきらめないで勇敢に進みました。崖の上の道は特に細くて、一人が通るのが精いっぱいです。プリンセス・カリーマは、アッラーにドゥアーしました。
「アッラー、どうか私たちをお守ください。無事に町までたどり着かせてください。」

P10 ところが!山の中にある橋まで来た時、リーダーが叫びました。
「ああ、なんてことだ!町へ行くための橋が壊れているぞ!これでは、向こうに渡れない。。。」

P12 プリンセス・カリーマは、リーダーに聞きました。
「橋を直すのに、どのくらいかかるのかしら?」
「大きな橋なので、急いでやっても二日はかかるかと、インシャーアッラー。」
「困ったわ。地震に遭った人達に、早く薬や食べ物、毛布を届けなければならないのに。アッラー!どうか私達の旅を簡単にしてください!あなたのお力で、私たちを町まで届けてください!」
プリンセス・カリーマは、必死にアッラーにドゥアーしました。するとその時、

P14 見たこともないような大きなわしが空から舞い降りてくると、プリンセス・カリーマの前に翼を広げて降り立ちました。翼を広げたわしは、じっとプリンセス・カリーマたちが乗るのを待っているように見えました。リーダーが驚いて叫びました。「スブハーナッラー!!このわしは、アッラーが私たちをお助け下さるために、お送りくださったに違いない!!これに乗れば、薬や食べ物を遠くの町まできっと簡単に運べるぞ!!我々のうち、何人かは残って、橋を直してから行くことにしよう、インシャーアッラー。」

P16
プリンセス・カリーマは、迷わずにわしの背中に飛び乗りました。「ビスミッラー」
大きなわしは次から次へとやって来て、プリンセス・カリーマと家来たちと、食べ物や薬などをみんな背中に乗せると、遠くの町へ向けて飛び立ちました。「アルハムドゥリッラー、アッラー本当にありがとうございます!あなたは何でもできる御方です!」

P18
わしの背中の上で、リーダーはある出来事を思い出していました。
「そういえば何年か前、プリンセス・カリーマが、怪我をしてお城に迷い込んだ、わしの赤ちゃんを助けてあげていた。そうだ!あの時、プリンセス・カリーマは、わしのあかちゃんに薬を塗って、何日かエサをあげていたらすっかり怪我が治って、アルハムドゥリッラー、家族のところに戻してあげていた。このわし達は、あの時のわしの家族にそっくりじゃないか!スブハーナッラー、アッラーは、いつも困っている人に優しいプリンセス・カリーマのことをご覧になっていて、こんな大きなわしを送って、奇跡を起こしてくださった。アルハムドゥリッラー。」

P20
プリンセス・カリーマと家来たちは無事に遠くの町に着くと、わし達は帰って行きました。アッラーは、他の人をいつも助けているプリンセス・カリーマを、わしを使って助けてくれたのです。「ジャザークムッラーフ ハイラー。」プリンセス・カリーマは、わし達に御礼を言うと、地震にあった人達のところに向かいました。

P22
プリンセス・カリーマと家来たちは、地震で怪我をした人達を助けて、薬や食べ物をあげました。
プリンセス・カリーマは、アッラーに感謝して言いました。「アルハムドゥリッラー、いつも私を善いことに使ってくださってありがとうございます。どうか私たちが、地震にあった方たちのために、たくさん働けますように!」
人々はみんなプリンセス・カリーマが、遠くのお城からわざわざやって来たことにびっくりして喜びました。
「マーシャーアッラー、こんな遠い町まで来てくれるとは!なんてすばらしいプリンセスなんだ。私たちは、こんなに心優しいプリンセスは見たことがない。ジャザークムッラーフ ハイラー。プリンセス・カリーマ、あなたにアッラーからのごほうびが沢山ありますように。」


クイズ:
1. プリンセス・カリーマは、いつも困っている人を見ると、助けていたので、本当に困った時に、アッラーが助けてくれました。

2. 遠い町まで行く途中、橋がこわれていたので、プリンセス・カリーマは橋を直してから行くことにしました。

3. アッラーは、プリンセス・カリーマが背中に乗ることができるくらい大きなわしを送ってくれて、遠くの町まで連れて行ってくれました。

PDFファイルはこちら➡プリンセスカリーマと大きなわし.pdf
posted by An Noor at 19:49| Comment(0) | 幼児〜低学年向けストーリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ラティーファ姫とクモ

プリンセス・シリーズのお話を、また尊敬するシスターが訳してくださいましたので(ジャザーハッラーフ ハイラン!)、インシャーアッラー、続けて二話、紹介します。
絵本をお持ちの方は、ぜひご活用ください♪

まずはこちら、ラティーファ姫とクモのお話です。
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(注:以前、日本語訳をアップした二話同様、原作からあえてストーリーを変えてある部分があります。)

慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において

プリンセス・ラティーファとむらさきのクモ


P2
春から夏に変わる頃、イスティカーマ城では、とてもきれいな目をしたかわいい女の子の赤ちゃんが、産まれました。王様とお妃さまは、アッラーの99の美名をとても愛しておられました。その中でも特に、日本語で、優しい、繊細な(小さなこともすべて知っている)、という意味の「アッラティーフ」というお名前がとっても好きだったので、赤ちゃんに、「プリンセス・ラティーファ」という名前をつけました。

P4
プリンセス・ラティーファは、とても優しい心を持った、すばらしい女の子に育ちました。いつもみんなに親切でやさしくて、誰にでも礼儀正しく話しかけました。

P6
ある天気の良い日、プリンセス・ラティーファは、召使の女の子達をおさんぽに誘いました。
「みんなで森にお散歩に行きましょう。森できれいなお花やおもしろい形の木を見に行きましょう。」

P8
みんなで森を歩いていると、プリンセス・ラティーファの召使のハディージャがクモの巣があるのに気付かずに、クモの巣に引っかかってしまいました。紫色の大きなクモは、自分の家を壊されて、びっくりしてハディージャを刺してしまいました。「痛い!」

P10
ハディージャの腕には、クモに刺された跡がふたつ、くっきりと赤くなって残っています。
プリンセス・ラティーファは、すぐに預言者ムハンマドさま(サッラッラーフ アライヒ ワサッラマ)が教えてくださったドゥアーを思い出しました。「ハディージャ、だいじょうぶよ。預言者さま(サッラッラーフ アライヒ ワサッラマ)の教えてくれたドゥアーを言えば、必ず治るわ、インシャーアッラー。」
プリンセス・ラティーファは、自分の右手を傷ついたハディージャの腕に当てるとドゥアーを唱えました。
「アスアルッラーハルアズィーマ ラッバルアルシルアズィーミ アン ヤシュフィヤカ。」×7回
意味(いみ)「私(わたし)は、偉大(いだい)なるアッラー、偉大(いだい)なる玉座(ぎょくざ)の主(おも)にあなたを癒して(いやして)下さる(くださる)ことを祈り(いのり)ます。」

P12
そして、プリンセス・ラティーファは、クモのところに行くと、クモに話しかけました。「アッサラームアライクム☆(あなたの上に 平安がありますように)、クモさん、ごめんなさい。あなたの家をハディージャが壊してしまったので、びっくりしてハディージャを刺したのね。クモさん、どうかハディージャを許してあげてね。ハディージャはあなたの家が見えなかったの。わざと壊したんじゃないのよ。」プリンセス・ラティーファはやさしくクモに語り掛けました。

P14
それから、プリンセス・ラティーファは、アッラーにドゥアーしました。
「アッラー、どうかクモさんの家を元のように直してください。
元の家よりももっと立派な家をクモさんにあげてください。」
クモは、プリンセス・ラティーファのドゥアーをじっと聞いているようでした。

P16
ドゥアーを終えると、プリンセス・ラティーファは、言いました。「アルハムドゥリッラー!いい考えを思いついたわ!」プリンセス・ラティーファは、大急ぎでお城に戻ると、金色の絹の糸を取って来ました。王室だけの特別な布を織るための特別な金の細い糸です。

P18
プリンセス・ラティーファは、上手に金の糸を織り始めました。「ビスミッラー、うまく行きますように!」金の糸はとても細いけれど、大変じょうぶで強い糸でした。糸はキラキラ光って、プリンセス・ラティーファのきれいな心を照らすようでした。

P20
「アルハムドゥリッラー!できたわ。さあ、クモさん、新しいおうちができあがりましたよ。」クモは、金の糸でできた強くて新しい家にそーっと入りました。「マーシャーアッラー、とっても素敵。アッラー、私のドゥアーを叶えてくださって、どうもありがとうございます。」プリンセス・ラティーファはとっても幸せそうにほほえみました。

P22
プリンセス・ラティーファのドゥアーのおかげですっかり痛みがなくなり傷も治ったハディージャは言いました。「マーシャーアッラー、プリンセス・ラティーファ、本当にありがとうございます。あんな小さなクモにも親切にして、クモのために大切なお城の金の糸で新しい家を作るなんて、あなたは、なんて心が優しいんでしょう。ジャザーキッラーフ ハイラー。アッラーがあなたにたくさんご褒美をくださいますように!」
プリンセス・ラティーファと召使たちは、クモにさよならを言うと、お城に向かって歩き出しました。新しい家をもらったクモも、とっても喜んでいるように見えました。


クイズ:
1. プリンセス・ラティーファは、クモの家を壊してしまったので、代わりに金の糸で新しい家を作りました。

2. プリンセス・ラティーファは、クモは小さいので、クモの家は壊してしまってもいいと思いました。

3. プリンセス・ラティーファが、クモに刺されたハディージャのために預言者様(彼の上にアッラーの祝福と平安あれ)のドゥアーをすると、アッラーが治してくれました。

PDFファイルはこちらから➡プリンセスラティーファとクモ.pdf



posted by An Noor at 19:37| Comment(0) | 幼児〜低学年向けストーリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする