2009年12月01日

The Path that Allah Made アッラーのお創りになった道

今回も、Islam&Meシリーズからです。

クルアーンの大権章の15節目、「かれこそは、大地をあなたがたに使い易くなされた方である。それでその諸地域を往来し、かれの糧を食べるがよい。そして復活の時にはかれに召されていく身である。」の内容をテーマに、アッラーの創造について思いを馳せる、ポエム風の絵本となっています。

イラストと色使いがとっても鮮やかで美しいです。絵本を読み進めると、自分も一緒に森を散策したような気分になります。

path.gif

ワード・ファイルはこちら(転載・配布自由)⇒The Path that Allah Made 日本語訳.doc


The Path that Allah Made
アッラーのお創りになった道


(p.2)
学校からの帰り道、
二つに別れた道がある。
ちょっと止まって考えた。
家までまっすぐたどりつく、
踏みならされた道を行こうか?
そうでなく、
ドゥアーとともに、
ワクワクしながら踏み出した。
アッラーのお創りになった道、
新しい発見をするために。

(p.4)
何歩か進み、何が見える?
一列のかわいらしいりんごの木々。
とっても明るく、鮮やかで、
今にも手に届きそう。
みずみずしくて赤い姿は、
味見をしてみたくなる。
アッラーがお創りになった、
道に並ぶ木の上のりんご。

(p.7)
木が揺れるのに気がついた。
なんだろう?近くまでのぞいて考える。
小さな枝が揺れていた。
そこにはサナギ、今にもかえりそう。
うれしいことに、中に見えたのは、
小さくてかわいらしい蝶だった。
羽を広げて飛び出した。
あっという間に遠く消え、
残るは、破れたサナギだけ・・・。
アッラーがお創りになった道の上。


(p.8)
しばらくし、音がしたので振り返る。
動物の影が現れた。
驚いたことに、それは子鹿。
子鹿はおだやかな頭を垂れ、
広がる草を食べ始める。
僕が立っているのを見つけると、
森の中に逃げ出した。
アッラーがお創りになった道を、
包み込む大きな森の中に。


(p.11)
自分の足音がカサカサ言う。
地面に枯れ葉が落ちている。
枯れ葉を踏んでも、木は傷つかない、
それは僕も知っている。
森の葉っぱはまた生えてきて、
木を覆いつくす、高きも、低きも。
アッラーがお創りになった道に沿って。

(p.13)
道を進んでいくにつれ、
歩く地面が変わり始め、
カサカサ枯れ葉はいつの間に、
小石と砂に変わってた。
少し先にはぽつんと池、
僕の歩いてきた道の森の中、
静かにひっそりたたずんでいる。
アッラーのお創りになった道。

(p.14)
畏敬の念におそわれた。
目にするすべての岩、砂、しげみ、木々、
池の水面に映ってた。
とても静かに美しく。

(p.16)
池の上に見つけたのは、一列に並ぶアヒルの親子。
小さなアヒルはもぐる練習中。
でも、母親アヒルだけがいつも成功、
魚を捕えては子アヒルに食べさせる。
アッラーがお創りになった道にある池の上。

(p.19)
どれぐらい立ち続けただろう、
周りはすっかり日が陰り、
やさしい月明かりの下、立っていた。
遅くなる前に戻ろうと、帰りながらも思い出す、
アッラーのお創りになった道の上、
どんな驚きがあったかを。

(p.20)
りんごの木の上のりんご、
蝶の羽の鮮やかな色、
足もとでカサカサ音を立てた枯れ葉、
静かにたたずむ池、
優雅に泳ぐ魚、
これらはすべてアッラーが、
僕らのためにお創りになった。

(p.23)
小さなムスリムの子供たちに、
伝えたいと思うこと。
アッラーのお恵みと贈り物、
これらに敬意を払いましょう。
アッラーの創造の美しさ、
これらに感謝をいたしましょう。
アッラーの栄光をたたえ、感謝しましょう、
アッラーのお与えになる糧に対して。

(p.24)
「かれこそは、大地をあなたがたに使い易くなされた方である。それでその諸地域を往来し、かれの糧を食べるがよい。そして復活の時にはかれに召されていく身である。」

クルアーン 67(大権章):15
posted by An Noor at 22:55| Comment(0) | Islam & Meシリーズ(小さい子向け) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月22日

Searching for Kindness 思いやりをさがして

 小さい子向けの"Islam & Me" シリーズから3作目の紹介です。

 ウマル君はある日の学校の授業で、先生から「思いやり」についての話を聞きます。先生は、「思いやりというものは、人を幸せにして、世界を美しいものにする。」と言ったのでした。

 しかし、ウマル君は「思いやり」という言葉の意味を知らなかったので、「思いやり」とは何か「物」のひとつだと勘違いしてしまったようです。ウマル君はこの「思いやり」が自分でも欲しくなり、家へ帰るまでの道で「思いやり」を探します。しかし、見つからず・・・。最後にウマル君のおばあちゃんが答えをくれることになります。心温まるストーリーです。

kindness.gif

ワード・ファイルはこちらから(転載・配布自由)
Searching for Kindness 日本語訳.doc


Searching for Kindness
思いやりを探して


(p.2)
 ある日、学校を出たウマルは、授業の中で先生が言ったことをずっと考えていました。先生は、思いやりについてのお話をしてくれました。先生は、思いやりは皆が持っていて、思いやりがこの世界を美しいものにしている、と言いました。また、思いやりが皆を幸せにするのだ、とも。

 「でも、思いやりっていったい何だろう?」ウマルは考えました・・・。

(p.4)
 ウマルは周りのたくさんの村小屋を見渡しました。それらの村小屋は家族のためのおうちでした。村小屋は家族を寒さや、雨、危険などから守っていました。村小屋は皆を幸せにしていました。

 「じゃあ、おうちが思いやりなのかな?でも、皆がおうちを持っているわけじゃないな。」と、ホームレスの男が村を歩いていくのを見てウマルは思いました。「おうちは、思いやりじゃない・・・。」

(p.6)
 「食べ物も思いやりじゃないな。だってみんなが食べ物を持っているわけじゃないし、すべての食べ物がみんなを幸せにするわけじゃない・・・。『みんなが持っているもの』って一体なんだろう?」

 「みんな、服を持っている。思いやりって服のことかな?」ウマルは考えました。「服はみんなを暖かく、しあわせにしてくれる。でも、どうやって服が世界を美しくしてくれるの?きれいじゃない服だってあるのに。汚い服を着ている人だっている・・・。服も思いやりじゃないな・・・。」

(p.8)
 「お金は人を幸せにする。」一人の男が給料を手にして笑いながら歩いていくのを見て、ウマルは考えました。キラキラと輝くお金は確かに生活をいいものにしてくれる・・・。でも、お金がない人だっている・・・。「お金も思いやりじゃないな・・・。」

(p.11) 
「思いやりって何だろう?」ウマルは何度も何度も考えました。おうちでもない、食べ物でもない、服でもない、お金でもない。

 「じゃあ、思いやりっていったい何?どんな格好をしているんだろう?」ウマルにはわかりませんでした。

(p.12)
 でも、ウマルは知りたいと思いました。人々を幸せにするという、思いやりを自分も持ちたいと思いました。人生を彩り、よいものにするという、思いやりを。どこで見つけられるのでしょうか?どこにあるのでしょうか?

 ウマルは家の外に座り、自分の知っているあらゆる場所、あらゆる物に考えをめぐらせました。もしかしたら、しっかり見ていなかったのかもしれない。どこかで思いやりとその美しさを見逃していたかもしれない。

(p.14)
 「なんで外に座っているんだい、ウマル?」おばあちゃんの声が響きました。「もしかしたら、おばあちゃんが知っているかも!」

 「探しているものがあるんだよ、おばあちゃん。でも、見つけられないんだ。手伝ってくれる?」ウマルはおばあちゃんに聞きました。

(p.16)
 「いいわよ、ぼうや、何を探しているんだい?」

 「思いやりを探しているんだよ、おばあちゃん。僕の先生が、みんなが思いやりを持っていて、みんなの人生をいいものにしているって言ったんだよ。思いやりがみんなを幸せにしているんだって。だけど、おばあちゃん、どこにも思いやりを見つけることができないんだよ!」

 ウマルのおばあちゃんは笑いました。

(p.19)
 「私のぼうや、思いやりは私達の心の中にあるのよ。そして、いいことをすると外に現れるの。笑顔と幸福で人生を彩るのよ。それが思いやりよ、私のかわいいぼうや。心の大事な役割のひとつよ。」おばあちゃんはウマルに言いました。

(p.20) 
「じゃあ、思いやりは僕の心の中にあるの?いつもここにあったのかな、おばあちゃん?」

 「そうよ、ウマル。だけど、思いやりにはちゃんとお返ししてあげないと、思いやりは逃げていってしまうわよ。」

 「どうやってお返しするの?」ウマルは聞きました。
 「思いやりにお返しするには、ほかの人に思いやりをあげないといけないんだよ。」

(p.22)
 「じゃあ、もし僕が、美しくて幸せな人生がほしい、って思ったら、ほかの人に思いやりを見せなきゃいけないんだね?でも、どうやって?」

 「いいことをするのよ。皆を喜ばせ、笑顔にするようなことをね。」

 「おばあちゃん、よかった、僕、それならできるよ!」ウマルは興奮して言いました。「僕、みんなによくして、みんなを喜ばせることができるよ。みんなの顔を笑顔にすることができるよ!」

(p.24)
 「それじゃあ、おまえは思いやり名人になって、美しい人生を送ることができるよ。」ウマルのおばあちゃんはそう言ってウマルを抱きしめました。

 思いやり名人、美しい人生、幸福な人生。ウマルにとって、それ以上に望むことが何があるでしょうか。ウマルはとてもうれしく思いました。そして、ウマルは、思いやりを見せ、広めることができるこの世界を与えられたアッラーに感謝したのでした。
posted by An Noor at 19:42| Comment(2) | Islam & Meシリーズ(小さい子向け) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月10日

Alia and the Story of the Rose アーリヤとバラのお話

こちらも、Islam & Meシリーズから。今度はかわいらしいヒジャーブのお話です。アーリヤちゃんの素朴な疑問、「なんのためにヒジャーブをするんだろう?」に、お母さんがバラの花にたとえてわかりやすく説明しています。巻末にポエムやアクティビティつきです。(名前の原文表記は"Alia"となっていますが、よりアラビア語の本来の読みに近づけるために「アーリヤ」としました。ご指摘ありがとうございました!)

alia.gif

ワード・ファイルはこちら⇒Alia and the Story of the Rose 日本語訳.doc
(転載、配布は自由です。)



Alia and the Story of the Rose
アーリヤとバラのお話



(p.2)
 あるところにアーリヤという名前のムスリムの女の子がいました。アーリヤはお母さん、お父さん、弟のアサドと一緒に住んでいました。アーリヤのお母さんとお父さんはとっても良いムスリムでした。きちんと礼拝をし、家族や近所の人たちをよく助け、ラマダーンには断食をしました。

(p.4)
 ある日、アーリヤとアサドはお母さんと公園に行きました。公園で、アーリヤは新しいお友達を作りました。彼女の名前はジュリアでした。アーリヤとジュリアは一緒に遊んで、いい友達になりました。

(p.7)
 帰る時間になって、ジュリアはアーリヤにバイバイと手を振り、お母さんのところに駆けていきました。ジュリアのお母さんはヒジャーブをかぶっていません!アーリヤは自分のお母さんがヒジャーブをかぶっているのを知っていましたので、なんでジュリアのお母さんはかぶっていないんだろう、と不思議に思いました。

(p.8)
 公園から戻ると、アーリヤはお母さんに新しい友達のジュリアとそのお母さんのことを話しました。「ママ、ジュリアのお母さんはヒジャーブをしていないのよ。ママはどうしてヒジャーブをするの?」「ママがヒジャーブをかぶるのはママがムスリムだからよ。それは義務なの。」とお母さんは答えました。

(p.11)
 アーリヤはしばらく考えてから・・・、「ママ、じゃあどうしてムスリムの女の人はヒジャーブをするの?」アーリヤのお母さんは微笑んで言いました。「どうしてヒジャーブをするのか、わかりやすいものを見せてあげるわ。」

(p.13)
 アーリヤのお母さんは子供たちをお庭に連れて行きました。庭には美しいバラのしげみがありました。お庭の花々がとっても美しいので、アサドは花を摘もうと手を伸ばしました。「痛っ!」と言って、彼はすぐ手をひっこめました。「ママ!」アサドは指を撫でながら「トゲ!」と言いました。

(p.15)
 「ママ、どうして茎にトゲがあるの?」アーリヤは聞きました。お母さんは言いました。「トゲは花を危険から守っているのよ。どんなバラにも茎にトゲがあるのよ。」

(p.17)
 アーリヤはお母さんの言っていることを考えました。そして、ヒジャーブをしている自分のお母さんを見上げました。アーリヤのお母さんは微笑んで言いました。「そうよ、アーリヤ。ムスリムの女性がヒジャーブをしなければならないのは、それがアッラーからのご命令だから。アッラーは女性を危険から守るためにこの命令を下されたのよ。お庭のバラのトゲがお花を危険から守るように、アッラーはこの世界の美しいものをさまざまな方法で守ってくださる。ヒジャーブもその中のひとつなのよ。」

(p.18)
 アーリヤはお母さんに抱きつきました。「ママ、ママがヒジャーブするの、うれしい!」「どうして、アーリヤ?」お母さんは聞きました。「だってママがヒジャーブするとアッラーが守ってくださるのがわかるから。ママは私にとって美しいんだもの。」


(p.20)
Hijab
ヒジャーブ

ヒジャーブが頭にあるとき。
とってもいい気分だし、不安もない。

自分がすっかり大丈夫だってわかる。
もう不安に包まれた小さな女の子じゃない。

賢くてテストもばっちりな気分。
ヒジャーブしてるとベストを出せる。

いつだって思ったことを言うことができるわ。
私の思いは隠されないし、気楽なの。

ムスリムだからヒジャーブをするの。
胸を張って歩くためにアッラーがお言いつけになった。

学校では頭を上に上げて歩くわ。
だってラスール(彼に平安あれ)の教えを守っているんだもの。

ムスリムであるのは誇りだし、みんなに知ってほしい。
イスラームはみんなのためにあるってこと、そして私のために。

(p.22)
Activityアクティビティ
What comes first? 何が最初?

アーリヤは自分のお花を植えたいと思っています。だけど、お花が咲く前にやらなければならないステップがあります。下の絵を見てください。順番に並べることができますか?

(p.24)
預言者よ、あなたの妻、娘たちまた信者の女たちにも、かの女らに長衣を纒うよう告げなさい。それで認められ易く、悩まされなくて済むであろう。
 
posted by An Noor at 11:24| Comment(0) | Islam & Meシリーズ(小さい子向け) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする