2016年12月30日

こどもたちのためのよげんしゃムハンマド The Prophet Muhammad for Children

今年のラビーウルアウワル一週目に、こちら↓の本の一章目を読み聞かせした際、日本語に訳したので、こちらにシェアしたいと思います。

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この本はフサイン家の子どもたちの日常から、預言者様(SAW)のスィーラやお人柄に触れることのできる、素敵な絵本です。

一章目は、預言者様(SAW)のお生まれになった象の年に起こった出来事についてでした。

【第一章】
ある晴れた土曜日の午後のことです。ファーティマ、アーイシャ、ハムザはイスラームの教室に行っています。アリーは、お母さん、お父さん、おじいちゃんと一緒におうちでお留守番です。ちょうど、おじいちゃんが一週間、遊びに来ていたので、子どもたちは喜んでいました。小さなアリーは、土曜クラスから帰ってきたお兄ちゃん、お姉ちゃんたちと遊ぶのが待ちきれません。一時間経って、ファーティマ、アーイシャ、ハムザがイスラームの教室から戻ってくると、お母さんが夕食を作っているところでした。子どもたちはお母さんのところに駆け寄り、言いました。「アッサラーム アライクム、ママ!」お母さんは子どもたちを抱きしめながら答えました。「ワアライクムッサラーム。今日はどうだった?」「面白かった!」3人が答えるのを聞いて、お母さんはにっこり笑いました。子どもたちはいつも土曜クラスでイスラームについてたくさん勉強して、楽しい時間を過ごしていました。男の子たちは座って牛乳を飲み、ファーティマはお母さんに土曜クラスで担当することになった作品について話しました。作品の締め切りまであと数日しかなかったので、お母さんはファーティマに早く始めるよう、アドバイスしました。子どもたちはおやつを食べ、二階に上がりました。双子たちは部屋に行き、新しいジグソーパズルで遊びに行きました。

ファーティマは部屋に上がり、楽しみにしていた作品に取り掛かり始めました。一時間経ち、ファーティマは黒色の絵の具が乾くのを待ちました。そこへひょっこり、アリーが部屋に入ってきました。一日前に置き忘れた小さなクマのぬいぐるみを探しに来たのです。アリーはクマのぬいぐるみの横に絵の具で光る黒い箱を見つけました。中に何が入っているのか気になって、アリーは箱に自分の小さな指を突きさしました。ファーティマは洗面所で手を洗っていたところで、部屋に戻ると大きな声を上げました。「アリー、やめて!それ、私の作品なの!」アリーはすぐに指を引っ込めました。「ぼく、見ていただけだよ!これなあに?ファーティマおねえちゃん。」アリーが聞きました。「ただのつまんない真っ黒な箱みたいだけど。」ファーティマはにっこりしました。いつもアリーに優しいファーティマは、アリーに何を作っているのか説明し始めました。「これはね、カアバって言われるものの模型よ。」ファーティマが説明を続けようとすると、おじいちゃんが部屋に入ってきました。子どもたちは今日、教室に行っていたので、おじいちゃんと少しの時間しか一緒に過ごせていませんでした。おじいちゃんは箱を見て、それがカアバの模型で、ファーティマがアリーにカアバが何か説明しようとしているのに気づきました。

おじいちゃんは、アーイシャとハムザも部屋に呼びました。「みんな、こっちにおいで。アッラーがカアバを守ったときのお話をしてあげよう。まずはじめに、カアバが何なのか教えられる子はいるかな?」ファーティマが答えました。「今日、勉強したの。カアバはマスジド・アル・ハラームという名前のモスクの中にある、ムスリムにとって一番神聖な場所だって。ムスリムはみんな、カアバに向かってお祈りするのよ。」おじいちゃんはうなずき、にっこり笑いました。「ファーティマ、その通り。じゃあ誰が建てたのかは知ってるかい?」「私、わかるわ。」アーイシャが言いました。「預言者イブラーヒーム様とその息子、預言者イスマーイール様よ。」「素晴らしい!」おじいちゃんは言いました。「マーシャーアッラー、みんなイスラームについてよく知っているね。では、クルアーンの中にも書かれている、アッラーがカアバを悪い人たちから守った時のお話をしよう。」子どもたちはしっかり耳を傾けて聞きました。「預言者ムハンマド様のおじいさん、アブドゥルムッタリブの時代、イエメンの首都、サナにアブラハという名前のアビッシニア出身の知事がいたんだ。アブラハはたくさんの人たちがマッカに巡礼に行くことにやきもちを焼いていた。だから、みんながマッカに行くのをやめるよう、首をうーんと伸ばさないと頂上が見えないぐらいの高さの大きな建物を建てさせた。アブラハは、自分がカアバよりもきれいで大きな建物を建てれば、みんなもカアバではなくて自分のところに巡礼に来るようになると考えたんだよ。でも、困ったことに、誰もやっては来なかった。それどころか、一人の男がアブラハの建物を汚物で汚したんだよ。怒りと妬みで、アブラハはカアバを壊しに出発したんだ。」「その人、すごいいじわる!」アリーが叫びました。おじいちゃんはうなずくと、話を続けました。「アブラハはカアバを壊すために、象と馬、ラクダ、たくさんの数の兵士を集め、とっても大きな軍隊を用意した。エチオピアの王様にも手伝いを頼んで、エチオピアの王様は軍隊の先頭を行く、一番大きくて強い象を送ったんだ。アブラハは、この大きくて強い象の上に乗って、軍隊の先頭を行った。準備ができたら、軍隊はマッカへと進んでいったんだ。カアバはそのころ、部族のリーダーである、預言者様のおじいさんが管理をしていた。「アーイシャ、預言者様のおじいさんの名前を覚えているかな?」「わかる!アブドゥル・ムッタリブでしょ?おじいちゃん!」アーイシャは答えました。「その通り、アーイシャ、よくできたね!彼の名前はアブドゥル・ムッタリブ。とても親切で尊敬できるお方だった。いつでも自分の部族に公正に接していたから、みんなからとても好かれていたんだよ。アブラハは軍を止め、マッカの外れまで何人かを送った。すると彼らは手当たり次第、ものを盗んでいって、アブドゥル・ムッタリブのラクダ200頭もとられてしまったんだ。アブドゥル・ムッタリブはアブラハのところに行き、自分のラクダを返してくれるよう言いにいった。アブラハは自分の軍隊がカアバを壊しに行こうとしているというのに、自分のラクダのことだけを聞かれたので、驚いた。アブドゥル・ムッタリブはこう答えた。『私は、このラクダたちの持ち主だ。それと同様、カアバも、その持ち主であるアッラーがお守りになるであろう。』アブラハはアブドゥル・ムッタリブのラクダを返し、リーダーは帰って、人々に町を登ったところにある山に避難するよう呼びかけた。朝になり、軍隊がマッカに近づくと、驚くべきことに、象たちは急に立ち止まり、それ以上、動こうとしなかったんだ!アブラハと兵士たちは怒って、象たちを押したり、引いたりするものの、象たちは一歩も動こうとしない。」「すごい!これってアッラーの力だよね!」ハムザが自信満々に言いました。「その通り」おじいちゃんは答え、話を続けました。「アブラハは兵士たちに象を置いて進むよう命令した。すると、さらに驚くべきことがおきたんだよ。突然、アッラーはアバービールと呼ばれる、大変な数の小さな鳥たちを送った。鳥たちは空を埋め尽くし、それぞれ、3個の石を持っていた。鳥たちが石を投げると、それは弾丸のように兵士たちの体を突き抜け、象、ラクダ、馬でできた軍隊を全て打ちのめしてしまった。アブラハの軍隊は全部やられてしまい、カアバは無事だった。マッカの人々は喜びの声を上げ、アッラーがみんなとカアバを守ってくださったことに感謝をしたんだよ。」アーイシャ、ハムザ、ファーティマは笑いましたが。小さなアリーは怖くなってしまいました。アリーは言いました。「大変!アッラーが僕に鳥を送って、石を投げたらどうしよう!僕、カアバに指をつっこんじゃった!」おじいちゃんはアリーを抱き寄せ、安心させて言いました。「大丈夫だよ、アリー。アッラーは、イスラームのことを勉強する子どもたちのことが大好きなんだよ。アッラーは私たちにいろいろなことを教えるために、クルアーンでいろいろなお話をしてくれているんだ。このお話では、どんなに強い軍隊でも、怖がるべきじゃなく、アッラーのことを信じることが大事ということを教えてくれているんだよ。アッラーこそが一番強いお方で、私たちが思いもしない方法で助けることができるんだからね。」アリーはおじいちゃんに抱きつき、そのあとファーティマにも抱きつきました。「お姉ちゃん、僕もお姉ちゃんの作品、手伝っていい?すごく面白そうだもん!」ファーティマは答えました。「もちろんよ、アリー。」おじいちゃんは微笑み、子どもたちはファーティマが作品を完成させるのを手伝いました。
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